2009年4月17日金曜日

位置情報の未来




次廣 靖(プロデューサー)

STYLEBOOK 第一回のテーマで「地図」を選んだように、この番組は地図や位置情報にとても関心があります。

「支配者」にとって測量が大事だったのはいうまでもありません。また住む場所を決める時、移動の時、地図は重要な道具です。しかし地図にはもっと大きな意味があるのではないでしょうか?

そんな疑問もあって、今後「位置情報」を特集する企画を検討中です。

たとえば iPhone 3G。この携帯デバイスには GPS が搭載されています。携帯電話にGPSというのは新しいことではありませんが、 iPhone にGPSが入ったことで、様々な使い方が提案されています。

撮影した写真に位置情報を加えること。
自分の位置を友人に知らせること。また近くにいる友人を捜すこと。
位置情報を使った SNS。
GPS を使った RPG。

番組スタッフの間でも Twitter、Twinkle、Flickr、iPhoto、Brightkite、Parallel Kingdom といったサービスを利用することが流行っています。

またこの春発売された SONY のGPSユニットキット GPS-CS3K にも注目しています。これは移動した場所の緯度経度を記録する道具です。旅行や散歩に持ち歩けば、あとで通ったルートを地図ソフトなどでチェックすることができます。また、このデバイスを持って歩きながらデジタルカメラで写真を撮ると、あとで撮った写真に位置情報を加えることができるのです。もちろん現在いろいろな場所で試しています。

このように使って来て感じたのが、地図とは知恵を整理する手段なのではないか、ということです。

情報を何と関連づけるか。一つの方法は時間軸で整理すること。それが年表だったり日記だったり。もう一つは場所で整理すること。それが地図です。ある場所には(大げさに言えば)地球誕生以来の記憶が残っているはずだからです。

そんなことを考える番組にしたいと考えています。