2009年1月20日火曜日

東京を楽しむ方法

佐藤充能(リサーチャー/千葉県民)

2月中に「外国人のための東京ガイド」という企画が進行していることもあり、今回のテーマは「東京」。僕のお勧めする「東京を楽しむための本」をご紹介しようと思います。

実は僕、昨年の3月まで約3年間、東京の街を紹介する番組を担当していたこともあり、東京情報には少し自信あり。ちなみに「革のプロダクト」に出演して頂いたオーダーRの木島さんとも、この東京の街番組の取材を通じて知り合ったのでした。

そんな僕がお勧めする「東京を楽しむための本」は、ガイドブックでもなく、ミシュランでもなく、各区の郷土資料館などで発行している、その街のかつての様子を映した古写真を集めた「昔の街の写真集」。(各区によってタイトルが違うので、ここではまとめて「昔の街の写真集」としています。)

特にお勧めなのが、都心の区の写真集。千代田区とか港区、台東区などの昔から栄えていた街がある区の写真集が特に面白い。例えば千代田区なら何も無い頃の丸の内の絵や、昔の東京駅の写真、九段坂が昔はもっと急な坂道だったことなどがわかる。また現在の新橋駅より先のJRの線路沿いは、昔はほぼ海岸線沿いだったことが港区の写真集を見るとよくわかる。さらに台東区の写真集には昔の六区や、焼け落ちる前の五重塔なども掲載。

驚くほど変わった街から、逆に建物が変わっただけで街全体の骨格が全然変わっていないところなど、どの区の写真集も見応え充分です。

こんな写真集を片手に街を歩けば、東京の面白さは倍増。ほとんど全ての区で発行されているので、興味がある方はまずは最寄りの図書館で探してみて下さい。それから、それでも飽き足りないという方は、郷土出版社の「目で見る100年シリーズ」がお勧め。こっちもたいてい図書館に置いてあります。

そんな感じで書いていたら楽しくなってきたので、また近い内に改めて「東京」について書く予定です。それでは。

2009年1月11日日曜日

色とブランドの物語

佐藤充能(リサーチャー)

今週放送予定の「色特集」には登場しませんが、リサーチ段階で見つけた色にまつわる面白エピソードを二つ程紹介。

まず最初はエルメス。エルメスをイメージするカラーと言えば、なんと言ってもバックや革小物、それから箱や包装紙に使われているオレンジ。もちろんエルメスは色にこだわりを持ち、様々な色を展開していますが、あの柔らかい独特の色合いのオレンジはエルメスを象徴するカラーと言えるでしょう。そんなエルメスのオレンジというイメージが定着したのは、実は第二次世界大戦中。もともと、エルメスが包装紙に使っていたのは白。しかし、戦時中の資源不足から止むを得ずオレンジの包装紙を使ったところ、これが顧客からの評判を呼び、いつしかオレンジはエルメスを象徴するカラーとなったそうです。

続いて二つ目はカワサキのライムグリーン。このカワサキのイメージカラーであるライムグリーンは、実は欧米では不吉な色とされ、特にジンクスを重んじるレースの世界では敬遠されている色でした。しかし、カワサキはアメリカでのレース参戦時に、ライバルを驚かせるためにライムグリーンのマシーンを用意。その圧倒的な強さから、“グリーンモンスター”と呼ばれるようになったのです。ちなみにこの事について、カワサキの方に聞いたところ、”敢えて狙った”という訳ではないそうですが、僕個人の感想としてはその強さを強調する為の狙いの意味があったのでは?と感じました。

STYLEBOOK 色とブランドの物語
1月17日(土)よる11時30分 放送
1月18日(日)よる11時30分 再放送

2009年1月4日日曜日

生活と実践

佐藤充能(リサーチャー)

このスタイルブックのスタッフとして、皆さんに紹介したモノはなるべく実際に購入したり、実践してみようと考えています。そんなこともあり、最近始めたのが、以前番組でも紹介した「ランニング」。

スタッフの中では若い方とはいえ、僕も既に30代前半。最近流行のメタボが気になる年頃、そして微妙にお腹周りが気になる体型になりつつあったことから、生まれて始めて、ライフスタイルの中に「ランニング」がある生活を取り入れることを決意。

「まずは形から」と、思い立ったその日に近くのスポーツ用品店でジャージなどのランニングウェア一式を購入。これが功を奏したのか、せっかく揃えたウェアなどを無駄にしない為にも、毎日ではありませんが、時間がある時は必ずランニングを実践。その結果、まだダイエットという部分では効果は出ていませんが、「ランニング」を取り入れたことによって、今までのライフスタイルに一つの大きな変化が起こりました。そしてこの変化が、今ではまだランニングを続けている大きな理由ともなっています。

その変化とは、タバコの本数が大幅に減った事です。実は僕、一日最低5箱という時代に逆行したヘビースモーカー。そんな僕が、突然「ランニング」を始めれば、当然ちょっと走っただけで息切れは必至。事実、ランニング初日は、ほんの数百メートル走っただけでも苦しくて直ぐに休憩の繰り返し。しかし、こうして3~4km走って家に辿り着くと、いつもならあれ程欲するタバコを体が全く欲しなくなっていたのです。

まぁ~全くと言うのは流石に言い過ぎかもしれませんが、ランニングを始めてから、今まで最低でも5箱だったタバコが1~2箱までに低減。本来のランニングの目的とは少し外れるかもしれませんが、「禁煙したい」と考えている方、生活にランニングを取り入れる事をお勧めします。

2009年1月2日金曜日

革に魅せられた男


佐藤充能(リサーチャー)

現在、スタイルブックでは「若きレザーアーティスト特集」を企画中。先日、このブログでその取材候補の一人である〈革製品全般オーダー R〉の木島さんの事を書きましたが、今回はもう一人の方を、放送前にちょっとだけ紹介。

そのもう一人とは、某雑誌にて「至極の財布」と紹介された事もある職人・井戸崇史さんのブランド〈READY OR ORDER〉。親子3代に渡って続く財布職人の家に生まれ、既に20年以上のキャリアを誇る井戸さんが、長年の財布作りの中で、財布職人としてやってみたかった事の全てを詰め込んだブランドです。

井戸さんの〈READY OR ORDER〉の製品は、革の質感、細部に至るまでの丁寧な仕上げ、普通の財布では生地(布地)を使う部分にも革を使うなど、職人としてのこだわりを随所に感じさせてくれます。また、そのデザインは財布職人の世界では最も優れた技術を持っていると考えられている“パターン作りが出来る職人”としての井戸さんの「技術」と「遊び心」に満ち溢れたものばかり。

もちろん、そんなこだわりぬいた財布は大量生産出来ない故、現在はHP上での既成ラインの販売と、銀座松屋でのオーダー会のみでしか購入することは出来ませんが、来年春頃には工房でのアポイント制のオーダー会を開始する予定とのこと。放送まで待ちきれないという方は、ぜひ〈READY OR ORDER〉のHPをご覧下さい。

READY OR ORDER 

ちなみに、木島さんの 革製品全般オーダー R は 


STYLEBOOK 「革に魅せられた二人の男」
1月10日(土)よる11時30分放送
1月17日(土)よる11時30分再放送