2008年12月28日日曜日

スタッフのお気に入り 2008-2009


2008年の暮れにスタイルブックのスタッフが選んだお気に入り、39項目。

どれだけメチャクチャで、どれだけ国際的で、どれだけ「物好き」かわかっていただければ。

でも、明日になれば、もう別のモノが気になっているかもしれません。

来年も、心を豊かにしてくれるたくさんのお気に入りができるように、伝統と流行の両方を追究して、様々な場所で、様々な人と出会い、世界中の人とツイッターで語り合い、そしてバカでどん欲でいたいと思います。


☆プロデューサー・有賀史英
 hugme
 石垣島ラー油

☆ディレクター・井村秀樹
 会田誠の写真集『 MONUMENT FOR NOTHING 』
 SHARP の電子手帳 Brain

☆ディレクター・坂井宏爾
 ボルボ240
 ボードゲーム「マンハッタン」

☆ディレクター・小池伊織
 Colibri
 カクカクハウス(リノベーションしたばかりの我家)
 Jazzmaster

☆アシスタントディレクター・岡 亨
 帆船『あこがれ』
 Apple フォトブックで作成した自作写真集

☆構成作家・渡辺 創
 YAMAHA VMAX
 青島千穂の絵

☆構成作家・小久保剛
 長 大作のダイニングチェア
 クリスマス・イルミネーション

☆構成作家・篠原和也
 LAMY スイフト パラジュームコート ローラーボール
 ウォン・カーウァイ DVDコレクション

☆構成作家・平村隼人
 浅野いにおの漫画
 webサイト GIZMODE Japan

☆プロデューサー・次廣 靖
 Paperchase のノート
 隅田川

☆スーパーバイザー・渋谷康人
 グラン クリュ カフェ

☆ディレクター・洪 龍吉
 マイクル・クライトン
 テルミン
 エルビス・プレスリー『アロハ・フロム・ハワイ』

☆ディレクター・石田年弘
 フェルナンデス DIGI-ZO ULT
 ランブレッタ x The Who モッズコート

☆ディレクター・佐藤タダシ
 Panasonic LX-3
 LEICA D SUMMILUX
 SONY NV-U3V

☆ディレクター・魚地シゲル
 Apple iPhone

☆構成作家:三矢 賢
 HondaJet
 TSUBO Bona

☆リサーチャー・平川兼弘
 GUCCI ジッピーウォレット
 コカ・コーラの瓶

☆リサーチャー・佐藤充能
 BRASS のブーツ
 いさりび食堂

☆ナレーター・中井和哉
 ランチア・ストラトス 

2008年12月27日土曜日

いさりび食堂に大満足

佐藤充能(リサーチャー/ワイルドな車乗り)

スタイルブック 年末企画「スタッフのお気に入り」で僕がお勧めするお店、九十九里町の不動堂海岸沿いにある食堂「いさりび食堂」。この「いさりび食堂」の名物でもあり、僕も大好きな「焼きハマグリ」が“綺麗に開く瞬間”の撮影にADの岡君と共に挑戦しました。

テレビでよく見るハマグリがぱかっと開く瞬間。当然この映像が必要です。ところが、下から火を当てていて、しかも実が大きいため、開いた瞬間、ハマグリの実が開いた貝の上側についてしまうハメに・・・。その後、実に6個のハマグリで挑戦を試みるも全て失敗。食堂の店員さんに相談したら、「絶対に無理だよ」と一言。まぁ~、ハマグリの実が上側に付いちゃってますが、見事に“開く瞬間”を撮ることができました。

そんな訳で、撮影終了後に岡君と昼食を兼ねて、「イワシ寿司」に「アジ寿司」と、九十九里の海の幸を満喫。肉好きで、普段はあまり魚は食べないらしい岡君も、その味には大満足のようでした。

東京からでも車で約1時間30分程、気分転換を兼ねてのドライブには最適な僕のお勧めのスポット。絶対に損はしないと思うので、是非行って見て下さい。

「いさりび食堂」
千葉県山武郡九十九里町不動堂450
TEL:0475-76-2646

STYLEBOOK 「スタッフのお気に入り part 2」
12月27日(土)よる11時30分放送

2008年12月25日木曜日

スタッフのお気に入り 番外編

佐藤充能(リサーチャー/ワイルドな車乗り)

先週の20日、そして今週の27日と、昨年大好評(?)だった企画「スタッフのお気に入り」を放送します。

この「スタッフのお気に入り」、本当にスタッフが愛用していたり、本気で購入したいと考えているモノばかりを紹介していくという、普段の スタイルブック とは一味違った企画になっています。

ちなみに僕のおすすめが登場するのは、2週目の12月27日放送になりますが、時間や構成の関係で、この放送では登場しない僕のお気に入りをご紹介したいと思います。

僕が気分転換したい時に車を飛ばして向う箱根の温泉「一休」。

この一休、同じ敷地内に「天山」という温泉もあり、二つの温泉は入口も一緒。しかし微妙に違いがあり、「天山」の方は温泉に入った後に休憩が出来るスペースやお食事処なんかもあるスーパー温泉的な趣き。一方、僕のおすすめの「一休」は温泉のみ。

では、何故僕が「一休」の方がお勧めかというと、それは「一休」の方が圧倒的に温泉を楽しめるからです。

この「一休」と「天山」、箱根という立地上、東京からも近いこともあり、天気の良い週末などはかなりの混み具合を見せ、駐車場に入るのに何十分か待たされることもあるのですが、そのお客さんの大半は食事が出来たり、温泉の後に休憩の出来る「天山」に集中します。

一方、「一休」の方は温泉のみということもあり、どんなに駐車場が混んでいても必ずゆったりと温泉に入ることが可能。しかも「一休」の方が、温泉からの景色が抜群に良い。

僕もそうなのですが、仕事が忙しくてなかなか予定が立たない、丸々一日の休みが取れないという方にぜひお勧め。気分転換には最適な場所の一つですよ。

STYLEBOOK スタッフのお気に入り Part 2
12月27日(土)よる11時30分放送

2008年12月23日火曜日

コム・デ・ギャルソンの黒

佐藤充能(リサーチャー)


STYLEBOOK では今、年明け早々の企画として、以前このブログにも書いた「色」に焦点を当てた企画が進行しています。その色で世界に評価される企業やブランド、アーティストを特集していくというものです。そこで、今回はその「色」特集の中で登場する「色」と「モノ」を少しだけ紹介。

この企画のきっかけとなったのは、会議の際に、“コム・デ・ギャルソン”の「黒」のように、色が象徴的なブランドと「色」を特集することが出来ないかというものでした。以来、このギャルソンの黒のように、「色」が象徴的なブランドと、その色を色々と(洒落じゃなく)リサーチしていったのですが、やはりギャルソンの黒は、唯一会議の際の例としても挙ったように、今回の特集の中で登場する、特徴的な色を持つブランドの中でも別格だなという印象があります。

それは誤解を恐れずに言うなら、“コム・デ・ギャルソンが「黒」を作りだした”と考えられるからです。皆さんもご存知のように、ギャルソンは今までの既製服の概念を打ち破り、1981年のパリコレで「黒」を使ったコレクションを発表。後に「黒の衝撃」と呼ばれる程の評価を受けました。そしてこれを境に、ファッションの世界で「黒」という色が定着するようになりました。

そして、色が印象的なブランドを調べていると、ギャルソンの功績は単にファッションの世界に黒を作り出した訳ではないと思うようになったのです。例えば今、デザインとして黒を使った電化製品や工業製品などのプロダクトがたくさんありますが、ギャルソン登場以前のプロダクトはT型フォードのように、デザインというよりも量産効果の観点から黒を使ったものがほとんどです。しかし今、明らかにデザインとして黒が利用されているのは、ギャルソンが黒をデザインとして世界に認識させたこと、そして黒という色の価値観を高めたことがきっかけとなっていると感じたからです。

ちなみにそんなギャルソンの黒、僕も幾つか持っていますが、どれも他のブランドの黒とは一味違うと思います。他のブランドの黒は、どれも一口に黒と言う言葉でまとめられますが、ギャルソンの黒は他の黒とは同じ言葉の範疇に入らない独特のものがあります。またその黒の中でも、ギャルソンは製品によって様々な黒があるのも魅力の一つ。

クリスマスプレゼントとして、久しぶりに自分で買っちゃおうかな~。おしまい。

2008年12月17日水曜日

デザインと色

佐藤充能(リサーチャー)

皆さんは、デザインという言葉から最初に何をイメージしますか?

ほとんどの方は、最初に「形」と答えると思います。では「形」の次に、デザインという言葉からイメージするものは何でしょうか? 僕は、それは「色」だと思います。

例えば洋服やインテリアを購入した時の事を考えて下さい。皆さんも身に覚えがあると思いますが、「デザイン=形」は気に入っていても、「自分好みの色」が無くて、結局購入までは至らなかったという事がよくあると思います。これはおそらく、ほとんどの人は自分の好みであるかを始めに、「デザイン=形」で考え、その次に「色=デザイン」と捉えているからではないでしょうか?

では、僕達はいったい何を基準に「色」を判断しているのでしょうか? 僕はその基準は「心地良さ」だと考えています。例えばSTYLEBOOKにも登場しているような長年愛されるブランドには、「色」が特徴となっているブランドが多々あります。おそらく、僕達はその「色」から、ブランドの持つ歴史や伝統を安心や信頼というものに置き換えて受け取っているのではないでしょうか? 

そんな観点から、STYLEBOOKでは、現在「色」という要素からデザインを特集する企画を進行させています。どんなカラー、どんなブランドが登場するか、またその時には登場しない色が特徴的なカラーやブランドを含めて、以降このブログで少しずつ公開していきます。お楽しみに。

2008年12月15日月曜日

大画面の迫力と魅力

石田年弘(ディレクター/生涯モッズで生きる)

撮影に先立ち、ホームシアターということばが生まれた頃から、ホームシアター作りを世に提唱してきた峰松さんを訪ね、大画面を体験させてもらった。

驚いた!絵の美しさと迫力は映画館と変わらない。
その上、どんな時間にどんな姿勢で見ようビールを飲みながらでも、誰からもとがめられることはない自分のための映画館。(奥さんのいない時には)

さらにハイビジョン放送を大画面で楽しむ。スポーツ、紀行もの、F1グランプリ。今までとはまるで別もの。小さい画面では目ない物が見えてくる。映像の向こうの更なる感動が押し寄せてくる。

体感しなければわからない! そして、体感すれば欲しくなる! そんな物に久しぶりに出会った。

STYLEBOOK
「銀幕を我が家に 〜ホームシアター」
12月13日(土)よる12時放送
12月14日(日)よる11時30分再放送

2008年11月29日土曜日

明川哲也SHOW 本日開幕!

篠原和也(構成作家)

今夜放送のスタイルブックは「パワー・オブ・クラシック」第3弾、〈70年代ミュージカル映画〉特集です。明川哲也さんの解説で3本の70年代ミュージカル映画を紹介します。




明川さんはパンクバンド「叫ぶ詩人の会」のドリアン助川として活動を経て、現在は「作家・道化師」として、小説の執筆やライブなどの活動をしています。
ちなみに最新刊は今月14日に発売された小説『星の降る町 〜六甲山の奇跡〜』(メディアファクトリー)です。

↓詳しくはこちらまで。




さて、今回、取り上げるのは『グリース』『ヘアー』『ウィズ』の3作品。
恥ずかしながら初めて観た『ウィズ』だけでなく、ひさしぶりに観た『グリース』と『ヘアー』にも新鮮な印象を受けました。名作映画は何度観ても色あせないものだ、まさにパワー・オブ・クラシック、とあらためて感じました。

STYLEBOOK
「パワー・オブ・クラシック 70年代ミュージカル映画」
11月29日(土)よる11時30分放送
11月30日(日)よる11時30分再放送


2008年11月20日木曜日

革製品全般オーダー Rというブランド


佐藤充能(リサーチャー)

STYLEBOOK では現在、レザー製品を作っている若手アーティストやデザイナー、職人さんを特集する企画が進行中。そこで先日、かつて僕が「スタッフのお気に入り」で紹介した〈革製品全般オーダー R〉をあらためて取材。デザイナー兼職人の木島慎哉さんに、モノ作りに対するこだわりなど色々とお話を伺ってきました。  

ちなみに木島慎哉さんの手掛ける〈革製品全般オーダー R〉とは、靴、鞄、レザーウェア、革小物など、革を素材に使った製品全般をオーダー、またはセミオーダーで展開するブランド。以前はインターネットを中心に注文を受け付けていましたが、今年2008年の7月に工房兼アトリエをオープン。これからのさらなる活躍が期待されるレザーブランドです。  

木島さんのモノ作りに対するこだわりは、「作れるモノは作る」、「無いものは作る」。

通常、自分のブランドや工房を立ち上げたばかりのアーティストや職人さんは、靴や鞄など、製品カテゴリーを限定して製作されている方が多いのですが、木島さんはこのこだわりから “革製品全般”を製作。自らのブランド設立以前に学んだ靴作りの技術をベースに、鞄やレザーウェア作りのノウハウを独学で身に付け、その作品とも言える革製品のバリエーションは年々拡大中。これからはインテリアなど、革を素材に使った立体的な作品を作ることも考えているそうです。  

そんな木島さんも登場予定のレザー製品の若手デザイナーやアーティストの特集は、おそらく年末か年明け早々に放送予定。ご期待下さい。

革製品全般オーダー R

2008年11月19日水曜日

だから着物は新しい


洪 龍吉(ディレクター)

先日着物の回でお世話になる武蔵大学の丸山伸彦先生に取材した時のことです。  

今回は特に、着物を文化として見直そうということをテーマに丸山先生に話していただくのですが、その中で、今や絶滅危惧商品と言ってもいい「男のきもの」に実は復活の可能性があるという話が出ました。

日本の男の服飾は、時代を問わず、機能美を追求してきたそうです。そしてデザイン性は内に秘めるというか、一見すると何の変哲もない部分に工夫を凝らすのが、粋とか通とか言うことになっていくわけです。裏勝りとか、江戸小紋の一見無地に見える細かい文様がその例です。

それが行き着いてしまって、現代は機能美を求める先がなくなっている。すると、未だかつてなかった、逆戻り現象が起こる可能性があって、華美で派手なデザインが男の服飾にも復活するのではないかとのこと。

パソコンの世界でいうと汎用性や使い勝手が良さそうということで、 Windows が圧勝するかに見えたが、Mac がなくならないどころか、盛り返し始めているのに似てるとおっしゃっています。つまり洋服という Window派が現代では当たり前になっているが、遊び心やデザイン性(着物がいかにデザイン性に優れていたかは番組内で紹介します)を求める人がいる限りは、着物というMac派はなくならないということです。何か非常に納得してしまいました。

STYLEBOOK 「男の着物は美しい」 
放送:11月22日(土)よる11時30分
再放送:11月23日(日)よる11時30分

写真 洪 龍吉[STYLEBOOK]

2008年11月12日水曜日

電動アシスト自転車の魅力満載


佐藤充能(リサーチャー)

先日、電動アシスト自転車の2回目のロケで、丸一日電動アシスト自転車を使い込み、改めてその快適さを体験しました。

やはり電動アシスト自転車らしさを、ということで、坂道でも難なく登るシーンを撮影しようと、けっこう急な早稲田近辺の坂道を何往復もしたのですが、坂道なのに従来の自転車で平地を何往復するよりも遥かに快適。電動アシスト自転車、恐るべし!!

ここで撮影の裏話を一つ。都内には急勾配で知られる坂道が幾つかあります。今回のロケでも、そんな急坂として知られる世田谷区岡本三丁目の「富士見坂」に挑戦。

この「富士見坂」、坂道マニアなら恐らくご存知だと思いますが、本当に物凄い急勾配。普通の自転車だったら、たぶん自転車に乗ったまま上る事を躊躇うような坂道です。そんな急坂に電動アシスト自転車で挑んだ結果は・・・?

見事、自転車に乗ったまま坂を上ることに成功! しかし、そこはやはり都内有数の坂道、岡本三丁目の「富士見坂」。電動アシスト自転車の力を持ってしても、かなり急な坂道である事を痛感させてくれるのでした。撮影後にバッテリーの目盛りが一つ減ってたし…。

STYLEBOOK
「もっと遠くへ、もっと軽やかに 〜電動アシスト自転車」
11月15日(土)よる11時30分放送
11月16日(日)よる11時30分再放送
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今回、撮影に協力していただいた パナソニックネットワークマーケティングさんが、ホームページで スタイルブック の紹介をしてくださいました。番組内でも紹介しているチタンフラットロードのページはこちらから。


2008年11月7日金曜日

自動車とフライブルク


佐藤タダシ(フライブルク取材ディレクター/車乗り)

果たして車は便利なのか。最近、そんな事を考えている。

荷物を積む事もあるし、何人も乗せることもある。もしかして悪路も通るかもしれない。結果として、ただガソリンを無駄食いする7人乗りの4輪駆動車を1人で使う生活を送る私。そんな環境に優しくない私にとって、一週間取材で滞在したドイツ・フライブルクは強烈な印象の残る街だった。

世界中でモーダルシフト化が進んでいる。自動車を使わず、公共交通手段に移行する事によって環境を保護しようという考え方だ。

もちろん日本でも取り組んでいる。
しかし、あまり普及していない。

理由は単純だ。
不便。
一度でも便利を味わってしまった人間に新しいシステムを実践してほしいならば、今以上の利便性がないと普及しない。

フライブルク市街地の主要交通手段は路面電車。街の中心部に近い駅には無料駐車場が整備されており、郊外から街へ向かう場合、ここで車を降り、路面電車へと乗り換える事が可能だ。

交通手段を電車にかえさせたいならば、それ相応の対策が必要である。肝心なのは街の人々にとって便利かどうか。

たとえば、時々しか車を使わないような人々が利用するカーシェアリング。日本を始め、欧米のレンタカーは丸1日使用するとなると燃料費込み1万円は覚悟しなければならない。これでは、中古車を購入したほうが、結果的に安く済むと思ってしまうだろう。対してフライブルクのカーシェアリングは2~3000円。軽自動車から大型4輪駆動まで車種も豊富だ。こういうシステムがあるなら、車を持たなくても不便ではない。

世界中で環境保護という命題を掲げて、必死に取り組んでいるが、成果はあまり見えていない。
フライブルクは10年以上環境首都と呼ばれている。それは快適なシステムが考えられているからではないか。

こういうシステムのある街だったら、今すぐ車を降りるのになあ。
そうすれば、僕の経済環境もすこぶる良くなる。

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PS. 次廣 靖(プロデューサー)
今回の スタイルブック にも出演いただいた フライブルク在住のジャーナリスト、村上敦さんが「EUの車の燃費規制とドイツの自動車産業」というタイトルでレポートを書かれています。こちらをご覧下さい。
〈村上敦のフライブルク・エコレポート〉

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 第三回
「人が主役の街 〜環境首都・フライブルクの街づくり」

11月8日(土)よる11時30分
11月9日(日)よる11時30分

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

フライブルクの子供たち


岡トヲル(ディレクター/制作進行)

私がフライブルクに住んでいたのは10数年前の小学生の頃です。
フライブルク特集の編集をしていると、色々な思い出が頭をよぎります。今回のお話もその一つです。

フライブルクには大小様々な公園がたくさん見られます。休日にもなると色々な家族連れの格好の遊び場となっています。
中でも私のお気に入りだったのが、旧市街地からも近いシュタットガルテン(街の庭)という公園でした。

当時の私にとって、この公園は異次元の空間でした。遊び方のわからない遊具、広大な芝生、底の見えない池、大人同士がやっている巨大なチェス。

さらに背後が山に面しているため、山からロープウェイが出ています。これに乗って山まで行くと、フライブルクを一望できるポイントがあります。

私はよく学校帰りに友人達とアイスを食べながら、この公園で暗くなるまで遊びました。

ドイツでの子供の遊びはなんといってもサッカーです。
「僕も入れてよ」
知らない子供同士でも、そう言うと簡単に仲間に入れてくれます。木と木の間を即席ゴールにして、年齢も国籍も違う子供達が10数人でサッカーをよくやりました。中にはアフリカ系の移民の子供もいたのですが、彼らは力が強いため、彼らがシュートを打つたび、あまりのボールの早さにキーパーの男の子が泣き叫んでいました。

サッカーの休憩中、喉が渇いたのですが、誰もお金を持っていません。公園内をブラブラ歩いていたらバラ園に泉があります。
「この水飲めるんじゃない?」
そういって皆でゴクゴク飲んだ記憶があります。

この間訪れたシュタットガルテンは、当時とほとんど変わる事無く残っていました。ただ、公園内が少しせまく感じましたのは私が大きくなったからでしょうか。しかもバラ園にあったのは泉ではなくただの噴水でした…。今にして思えばよく飲んだなと思います。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集第三回
「人が主役の街 〜 環境首都フライブルクの街づくり」
11月8日(土)よる11時30分
11月9日(土)よる11時30分

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

2008年11月5日水曜日

環境首都・フライブルクの街づくりを映像で



次廣 靖(プロデューサー)

インターネットの検索で「フライブルク」を探してみてください。

結果のいくつかは、この街へ留学した方たちの思い出(フライブルクにはハイデッガーが教えたことでも知られるフライブルク大学や有名な音楽大学もあり、日本からの留学生がたくさんいます)。またいくつかは、この街への旅行記やドイツ旅行案内が出てくるでしょう。

しかしその大部分は、フライブルクの環境対策についてのページのはずです。

環境首都という形容詞とともに語られるフライブルクには、お手本にしようと世界中から視察団が訪れます。また環境問題を考えている人たちの研究対象にもなっています。

そこでインターネット上でもフライブルクを研究したレポートをたくさん読むことができます。とても役に立つ資料です。

しかし残念ながら、そういうページはやはり文字やグラフや写真で作られています。路面電車が走る姿は見られません。カーシェアリングやパーク・アンド・ライドが具体的にどう行われているかもわかりづらい。環境を考えて作られたヴォーバン地区で遊ぶ子供たちの声は聞こえてきません。

ぜひ今週の「スタイルブック」をご覧下さい。ハイビジョンの映像で、世界から注目されるフライブルクの街づくりを紹介します。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 第三回
「人が主役の街」
11月8日(土)よる11時30分放送

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]



2008年11月3日月曜日

フライブルクの匂い



佐藤タダシ(ディレクター/買い物好き)

僕は旅行や仕事で街を訪れた際に感じる「その街独特の匂い」に興味を持つ。

アジアはどこでも匂いがあった。
中国・昆明は砂の匂いにする街だった。バリ島・ウブドゥは神に供える花の匂いが街中を覆っていた。

この「匂い」。都市部ではあまり感じない。排気ガスやレストランチェーン店の匂いが邪魔をするからだ。

しかし、今回訪れたドイツ・フライブルクは匂いのする街だった。それは農家の納屋の中に漂うような「時間の止まった匂い」。

深夜2時。大聖堂の前に行ってみた。
この建物のある旧市街地と呼ばれる区域は車は進入禁止。だから排気ガスの匂いはしない。レストランチェーン店もないため、どの街にも漂う同じ匂いがない。

気温は13度。乾燥した空気は明らかに初冬の匂い。

その匂いの中、かすかに感じるのは土の匂い。いや建物の壁の匂いといったほうが正しいだろう。

空を見上げる満天の星空だ。今回の撮影で訪れた「ドイツ・フライブルク」
僕の記憶には映像の他に「匂い」もインプットされた。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 Part 3
「人が主役の街」
11月8日(土)よる11時30分放送


写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

2008年11月2日日曜日

フライブルクのロイポルツさん

岡トヲル(ディレクター/制作進行)

「スタイルブック」 11月1日の放送は、ドイツ・フライブルク特集第二弾でした。
フライブルクに暮らすロイポルツ夫妻のライフスタイルに着目しています。

実はロイポルツさん夫妻は私の家族の古くからの友人で、十数年前、私がフライブルクに住んでいた時にもお世話になっていました。お二人と私が初めて会った時の事は今も覚えています。

シャイベンシュラーゲンという伝統的なお祭りが復活するので、夫妻に誘われて家族で行った時の事です。

そのお祭りは山の斜面で行うのですが、15cm四方の木板の真ん中をくりぬき、それを150cmくらいの棒にさして火をつけて振り回し、夜空にむかって飛ばすという変わったものでした。
しかも飛ばす前に一言ジョークというか口上を言わなければいけません。

ひととおり祭のスタッフ(?)が飛ばした後、観客に挑戦したい人はいるかと聞いてきます。

「トオルもやってみない?」
奥さんのウルズラさんにすすめられ、私もやる事になりました。

ただジョークが言えなくて、会場でためらっていた私は何を思ったのでしょうか。
「フライブルク最高!」
そう日本語で叫び、ディスクを飛ばしたみたいです。(みたいですというのは、その瞬間の事だけ全く覚えていないからです)

やがて月日は流れ2008年秋。
今回の撮影でロイポルツ夫妻の家にうかがった時の事。
「そうそうこれ覚えているかい?」
夫のヴォルフガングさんが持ってきたのは、なんと私が飛ばした木板だったのです。お祭りの翌日に山まで出かけ、そして拾った木板を今まで保管してくれていました。

「初めて日本人が、しかも日本語で挑戦したからね」と笑って話す夫妻の姿を見てとても嬉しかったです。

フライブルク特集第三弾もよろしくお願いいたします。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 Part 3
「環境首都・フライブルク」
11月8日(土)よる11時30分放送

2008年10月30日木曜日

フライブルクの友達




岡トヲル(ディレクター/制作進行)

今日はドイツ・フライブルクに住んでいた頃の、私の友達の事について書かせて頂きます。

私は今から十数年前、10歳の時にフライブルクのカールツシューレというギムナジウム(小学生〜高校生が通う学校)に通っていました。

そこは国際都市フライブルクならではの学校で、国籍もフィンランド、ルーマニアもいればトルコやアフガニスタンなど世界各地の子供達が通っていました。けれども極東から来たのは私だけで、当初クラスの皆は物珍しそうにまじまじと私を観察しに集ってきました。

他の子供達は、アルファベットの基礎があったり、何年も住んでいるためドイツ語はペラペラでしたが、私はそうはいかず、ただ毎日ボーっとしているだけでした。

そんなある日、ポーランド人のアダムという男の子が、私に話しかけてくれるようになり、いつの間にか互いの家に遊びに出かける仲にまでなりました。今振り返ると、毎回片言のドイツ語と身振り手振り、そんな日本人によく付き合ってくれたなと思います。

おそらく彼がいなければ、私は引きこもりになっていたんじゃないかな。

今回ロケでフライブルクに来た際に、ダメもとで連絡をとってみたところ、なんと電話に本人が出てくれたのです。嬉しい事に私の事も覚えていてくれました。残念ながら、ドイツの他の都市に一人暮らしをしていて会えませんでしたが、親子でフライブルクでヴァイオリンコンサートを開いたりと、今では音楽家の道を歩んでいるみたいです。

同級生の活躍に刺激をうけながら、ただ今 編集をしております。
フライブルク特集第二弾もよろしくお願いいたします。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 Part 2
「この街に住むということ」
11月1日(土)夜11時30分放送
再放送は中止になりました。

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

2008年10月29日水曜日

ドイツの素敵なご夫婦


佐藤タダシ(ディレクター/モノ好き)

今週の STYLEBOOK はドイツ・フライブルクに住む夫婦の特集。

率先的にエコライフを送るロイポルツさん夫妻を3日間にわたって取材。その間、自宅、菜園、買い物など様々なシーンに密着させていただいた。

さすがの強行日程にご夫妻も疲れてしまうのではと危惧したが、まるで逆。普段から客を招くことに喜びを感じている二人にとって、我々も客らしい。市場で買ったクルミをしきりにすすめてくる。

自宅での撮影での事。
奥様の調理シーンを収録したのですが、二人暮らしなのにどうも量が多い。人参、玉ねぎは各4個、牛肉は1.3キロ。何日分のおかずなんだ...。

ふと、気付いた。
そうか、彼女は我々にごちそうするために作っていたのだ。

撮影も終了し、みんな揃って食事。グラーシュと呼ばれる欧風煮込み料理やキノコ入りラビオリなどを振る舞っていただいたが、どれも美味しい。そして「美味しい」といえば、当然のように「おかわり」をくれる。

勘弁して下さいという程、料理を堪能した我々であったが、ラストにはデザートが待っていた。砂糖漬けプラムをたっぷり使ったパイのお出ましである。直径30センチはあろうかというキングサイズ。

もう胃袋に隙間はない。しかし、せっかく作っていただいたデザート。食べなければいけない。

テーブル上のプラムパイは全8切れ。撮影スタッフは5人。夫婦はぜひ食べて欲しいらしく、手を付けない。えーい、ままよ。お腹いっぱいだけどワインで押し込めばなんとかなるだろう。

「旨い!」
絶妙な酸味が食欲を刺激する。

どうやら僕の食べっぷりに奥様は嬉しくなったようだ。僕の皿の上には残り3切れが載っていた。もちろん「美味しい!」とすべてを平らげた。

それを見た奥様が一言。
「もう一枚あるわよ」

ロイポルツ夫妻は本当に素敵な夫婦である。

STYLEBOOK ドイツ・フライブルク特集 Part 2
「この街に住むということ」
11月1日(土)夜11時30分放送

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

文字と人間



次廣 靖(プロデューサー)

原宿ラフォーレミュージアムに「Helvetica」の展示を見てきました(10月28日までで終了しています)。

Helvetica ヘルベチカ とは世界で最も有名な書体のことです。今ではコンピュータ用のフォントとしても使われているので、名前を見たことがある人も多いことだと思います。



1950年代末に作られたこの書体がどれだけ世界を席巻し、今でも全てのデザインに影響を与えているか、ということがわかる展示でした。ポスターや商品パッケージや企業ロゴなど、あれ見たことあるというものがたくさん並んでいました。

面白かったのが1964年の東京オリンピックの競技プログラムです。モダンデザインのお手本のような表紙で、かっちりとした Helvetica という書体が、このイベントの新しさや国際性を表現していたんだなということが良くわかりました。

会場では Helvetica の誕生と影響を解説するドキュメンタリー映画が上映されていました。今のデザイナーが、前時代のデザインばかりだった50年代末から60年代初め、 Helvetica が初めて登場した時の人々へ与えた衝撃をこのように言い表していました。

「まるで砂漠を歩き続けて来た後、冷たい水を飲んだ時のよう」

なんと、素敵な表現。Helvetica の持つ意味の大きさをよく伝えてくれます。

この言葉を聞いて、以前 STYLEBOOK でお話をうかがった字游工房の鳥海(とりのうみ)さんの言葉を思い出しました。鳥海さんは、ぼくたちが大好きなフォント、ヒラギノを作ったチームの一人です。

「これからも、水のような、空気のような、書体を作って行かなければいけない」

文字は人間のアイデンティティの一つ、とても人間的なものです。だから一つ一つの文字は音や意味を表す記号ではなく、それ以上の大きな意味を持っているのではないかと思います。そんなことを考えました。 

2008年10月28日火曜日

ドイツと日本のクラインガルテン

佐藤充能(リサーチャー)

STYLEBOOK のドイツ・フライブルク特集。第2弾はいよいよ、地元フライブルクに住むロイポルツさん夫妻の生活を一日「おっかけ取材」します。本や映画で見るドイツではなく、リアルなフライブルクの住民の生活はどういうものか? とても貴重な映像だと思います。

今回ご紹介する場所の一つがフライブルクのクラインガルテン。

クラインガルテンとはドイツでは法律にも制定されている農地の貸借制度で、利用者はその土地にラウベと呼ばれる小屋を建て、野菜や果物を栽培することが出来るというものです。

実は、STYLEBOOKでも今から2年程前に、茨城県の笠間市にある「笠間クラインガルテン」を取材しています。

この笠間クラインガルテンも含めて、日本のクラインガルテンの良いところは、ドイツのクラインガルテンとは違って、ラウベに宿泊可能するこが出来るので、より別荘的な使い方が出来ること。

またクラインガルテンの中で、野菜を作る際に使う道具を貸し出していたり、種なども販売している所が多いので、初心者でも安心して農業体験をする事が挙げられます。

ライフスタイルの一つのアクセントとして、都会の喧騒を離れて週末だけの農業体験が出来るクラインガルテン。是非、取り入れてみては如何でしょうか?


写真 フライブルクのクラインガルテン:岡 亨[STYLEBOOK]

スタイルブック
ドイツ・フライブルク特集 第2弾
「この街に暮らすということ」
11月1日(土)よる11時30分放送 

2008年10月26日日曜日

電動アシスト自転車 撮影開始


佐藤充能(リサーチャー/ワイルドな車乗り)



11月中旬放送予定の「電動アシスト自転車」のロケがスタート。

ロケ一日目となる昨日は、世界初の電動アシストリカンベント「Tartaruga Type RE」を撮影してきました。

車輌の貸し出し、撮影にご協力を頂いたのは、葛飾区の京成お花茶屋駅の商店街にある「サイクルハウスしぶやお花茶屋店」。フォールディングバイクと小径車の専門店で、完成車とパーツの販売、カスタム、試乗サービスなども行っています。

サイクルハウスしぶやで、初体験となるリカンベントの簡単な乗り方のコツの説明を受けて、撮影場所の水元公園まで約15分程「Tartaruga Type RE」を試乗。まるでリビングの椅子に腰を掛けたままの姿勢でペダルを漕ぐ感覚は、それだけで普通の自転車とは一味も二味も違う楽しさがあります。またその独特の姿勢から得られるアイポイントの低さは、自転車を乗りたての子供の頃の気分に戻る事が出来ます。

そんなこともあって、撮影場所の水元公園まの移動はちょっとした冒険という感じ。またリカンベントに乗っていると信号待ちの間で、隣に停まった自転車のおじさんやおばさんに話掛けられるので、楽しさも倍増。しかもこいつはただのリカンベントではなく、電動アシスト搭載なので移動自体は快適そのもの。

撮影終了後のサイクルハウスしぶやさんまでの戻り道は、少し雨が降っていたのにも係わらず、行きとは別の道を通って楽しんでしまいました。

写真:佐藤充能[STYLEBOOK]

〈サイクルハウスしぶやお花茶屋店〉
東京都葛飾区お花茶屋1-26-2
TEL:03-5650-2510 

2008年10月25日土曜日

フライブルク特集、いよいよ今夜!



こんにちは岡です。

先日、フライブルクについて書かせてもらいましたが、
今回も私の昔話におつきあいいただければと思います。



私がフライブルクで十数年前住んでいた家は、通っていた小学校から2キロ以上離れていました。バスも通っていたんですが、私はこれに乗るのがたまらなく嫌で、いつも40分以上かけて歩いていました。なぜ嫌かというと、そのバスは学校までは行かないので、近くで降りて共同墓地の中を抜けて行かなければいけなかったのです。

当時9歳だった私にとって、墓地なんて怖いイメージしかありませんでした。

けれどもある時、遅刻しそうになって、仕方なしにバスに乗らなければいけなくなりました。
「おい知ってるか? あの墓地の赤い建物、あれは火葬場なんだ。毎日あそこで人を焼いているんだぜ。」
そう友達のドイツ人に聞いていた私は、なるべく赤い建物を見ずに、ただただ下を向きながら全力疾走して墓地を突っ切った思い出があります。

先日のロケで、その共同墓地の近くに行ったのでちょっと立ち寄ったのですが、緑のきれいなのどかな空間という印象でした。

子供心でイメージを膨らませすぎたのでしょう。けれども何よりも驚いたのは、子供の頃は恐怖の対象でしかなかったあの赤い建物が、火葬場ではなく実は教会だったという事です。

できればその事実は知りたくなかったあ…と思いながらも毎日フライブルクの映像を編集しています。

そんなドイツ・フライブルク特集の第一弾は、いよいよ
10月25日深夜0時15分放送(土曜の夜の12時15分)です。
お楽しみに。 

写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK] 

2008年10月23日木曜日

人が主役の街、フライブルク




渋谷康人(STYLEBOOKスーパーバイザー/モノジャーナリスト)


10月25日(土)から全3回で放送されるドイツ・フライブルク特集。

過去2回ほど、市の中心と郊外と、それぞれ1週間に渡って滞在したことがあるのですが、今思い返しても本当に気分の良い街でした。

その理由は「人が主役」の街作り。

ドイツは自動車大国ですが、自動車を市の中心から排除する街が増えています。ベンツやポルシェのお膝元、シュツットガルトもそう。

そして、このお手本になったのが、他ならぬフライブルク。
自動車を排除することで、街の中心の広場に人が集まり、人が主役になったんです。

ハイビジョン映像で、そのリアルな魅力をぜひ感じてください。

ドイツ・フライブルク特集の第一弾は
10月25日深夜0時15分放送(土曜の夜の12時15分です)。 

写真:渋谷康人(2003年撮影) 


2008年10月22日水曜日

旅番組の魅力とは


次廣 靖(プロデューサー)

先日のエッセイでフライブルクで過ごしたことを書いた岡くんと違い、ぼくたちが子供の頃は(内容で年齢をお察しください)外国を知るには小説やテレビや映画しかありませんでした。「兼高かおる 世界の旅」「すばらしい世界旅行」で見る外国はやはり宇宙と同じぐらい遠く感じたものです。

やがて海外を紹介する番組が増え、いわゆる名所旧跡はほとんどテレビで紹介されるようになりました。また「世界まるごとHOWマッチ」のような番組が、その国の美しい所、豪華な所だけでなく醜い所や貧しい所も紹介するようになり、テレビでも本当に外国のことを身近にわかるようになってきました。

STYLEBOOK は海外取材番組ではないので、特に意識するわけではないのですが、他と同じような内容や構成の番組を作るつもりは全くない。だとしたらどんなことができるだろう。今回のドイツ・フライブルク取材では、取材前にまずそういうことを考えました。

「環境首都・フライブルク」これは大きなテーマです。しかしNPOのレポートビデオではないですから、それだけではつまらない。そこで、(フライブルクに住んでいた岡くんの家族も含めて)街のことを色々調べているうちにわかってきたのが、この街の魅力は、行政としての環境問題解決だけではなく、自然な街の人々の生き方だということでした。

今回のドイツ・フライブルク特集は、だからある日のフライブルクの普通の様子、普通の人々が取材されています。もちろん歴史がある魅力的な街ですから、建物や町並みなどの旅番組としての面白さも満点です。それに加えてフライブルクでリアルに生活している人たちが出演します。

そこからその街の全てを知ることはできないかもしれない。しかし、その街の名所を観光するだけではわからない何かがわかる。そんな番組になっているはずです。お楽しみに。
写真:佐藤タダシ[STYLEBOOK]

ドイツ・フライブルク特集の第一弾は
10月25日深夜0時15分放送(土曜の夜の12時15分です)。

履いてみました

佐藤充能(リサーチャー/ワイルドな車乗り)

最近、久しぶりに大きな買い物をしました。


何買ったって?
それはね、昨年の STYLEBOOK の「スタッフフェイバリット」で、僕が挙げたタイヤ「ポテンザRE050」です。やっぱり紹介したからには、実際に自分で購入しないと。一年経ちましたが有言実行。

そんなこともあり、先日久しぶりの一泊旅行で我が愛車アコードユーロRを駆り、長野の松本までロングドライブ。高速とかワインディングじゃないと滅多に使わない6速マニュアルを駆使してのドライブは実に爽快。

最近、GT-RやM3などの高性能な2ペダル・マニュアルを搭載したスポーツカーが続々と登場して、従来からの3ペダルのマニュアル車は忘れさられよとしていますが、車を操る醍醐味という点ではまだまだ負けないのでは。そんな事を考えながら、今日もガチャガチャと6個のギアを操っています。

2008年10月21日火曜日

思い出の街、ドイツ・フライブルク


岡トヲル(ディレクター/制作進行)

実は、ドイツのフライブルクという街は、僕が小学生の頃過ごした街なんです。

この街の特徴は、中世の街並がそっくりそのまま残っていて、しかも今でも施設として使われていること。街には13世紀に建てられた門があるのですが、この門の下を路面電車でくぐるのがたまらなく気持ちいい。

そして道路の両脇に流れる、幅30㎝、深さ20㎝のベッヒレという水路。これはなんと12世紀からあるものなんです。

近くの川から水を引いて流しているんですけれども、夏に学校の友達と水路で水遊びをよくしました。

そんなノスタルジックな気分を感じながら、編集快調です!



不思議な街のドイツ・フライブルク特集の第一弾は
10月25日深夜0時15分放送(土曜の夜の12時15分です)。
お楽しみに!
写真:佐藤タダシ(STYLEBOOK)

2008年10月20日月曜日

数字に出ること、出ないこと

またまた Apple の話(しかも孫引き)で始めて恐縮ですが、こんなエピソードがあります。

何年か前、世間的に見ると小さい Macintosh のシェアについて報道陣にきかれてスティーヴ・ジョブズはこう答えたと言います。「シェアが小さいことはあまり気にしていない。BMWのシェアが小さいからといってBMWに意味がないと考える人間がいるだろうか?」

STYLEBOOKのようなBSデジタル放送の番組は、地上波の番組と比べて明らかに視聴者の数は少ないようです(これも自分で計った訳ではないので想像ですが)。しかし世の中にはあえて地上波のゴールデンタイムの番組ではなく STYLEBOOK を選ぶと言ってくださるお客様が増えているというのが、実感としてわかります。

よくあるのが、スタッフが取材にうかがうと、よく取材先の方が「知っていますよ」「いつも見ています」とおっしゃってくださることです。

つい先日も嬉しい話をききました。
番組で取材にうかがった銀座 髙橋洋服店さんに、放送を伝えていなかった銀座のお仲間から「スタイルブックに出てたでしょ」と連絡が来たそうです。さすが銀座の方たちはお目が高い。お客さまとして出ていただいた青山さんもヨット仲間から「スタイルブックに出てらした方ですね」と言われたと聞いています。さすがヨットマンはお目が高い。

ほかのお店でも、番組を見たと言ってお店にみえる方が増えた、ということをよくうかがいます。STYLEBOOKが扱うテーマや作り方が、対象にしているみなさんと合っているということでしょうか?

テレビ番組である限りたくさんの方に見ていただきたいのは当然のこと。本当に番組を気に入ってくださる方たちを裏切らずにそういうことができれば一番だな、と制作スタッフ全員考えています。シェアが小さいと言われた Macintosh も着実に使う人が増えているようですからね。

そんな僕たちの最新の渾身企画が「幸せな街、ドイツ・フライブルク」
10月25日(土)深夜0時15分(土曜の夜12時15分のことです)放送です。
よろしくお願いします。

30万円のスーツの価値

先日放送されたスタイルブックでお話をうかがった 銀座 髙橋洋服店の誂えのスーツは「315,000円前後から」という値段になっています。生地や作りに凝れば当然もっと高くなります。

「普通の人」の感覚でいうと「量販店で数万円で買えるのにそんな高い背広を…」と思うのは当然かもしれません。

しかし、30万円のスーツは10年たってもりっぱに着続けられるものです。作って行く過程でお店の人とじっくり話し合うことになるので、できあがった時には本当に自分のことをわかってくれる洋服店を見つけることになります。主治医を持つようなものでしょうか。

つるしの背広を何の感慨もなく着つぶして10年過ごすのと、着る度に誇りを思い出す服を持つのとどっちが幸せでしょう。

とはいえ、先立つ物が無ければ話も始まらないんですけどね。

髙橋洋服店
(もしちゃんと表示されていないとしたら、髙の字は「はしご高」です)
http://www.ginza-takahashi.co.jp/

2008年10月19日日曜日

平安・鎌倉時代から続くホテル

10月25日(土)放送のスタイルブックでご紹介するドイツの街フライブルク。

日本ではそれほど「メジャー」な所ではありませんが、実はドイツだけではなくスイスを訪れる人にとっても便利な場所にあります。世界最大の時計と宝飾品の見本市・バーゼルフェアが催されるスイスのバーゼル市から50km。フライブルクをバーゼル取材の拠点にする人もいて、我が番組のスーパーバイザー、〈モノジャーナリスト〉の渋谷康人さんも泊まったことがあるそうです。ですから世界中の観光客が集まる場所でもあるのです。ドイツ旅行でどこか面白い所を、と考えているかたにもおすすめです。

今回、スタイルブックのスタッフが宿泊したのが旧市街(街の中心地)にあるホテル ツム・ローテン・ベーレン。日本語に訳すと「赤熊亭」でしょうか。創立はなんと街ができた1120年にまでさかのぼり、現在のような形になったのは1311年といわれています。現在の支配人はそこから数えて51代目!

もちろん25日放送の番組ではこのホテル ツム・ローテン・ベーレンも紹介します。
お楽しみに!

STYLEBOOK 特集「過去と未来をつなぐ街」
10月25日(土)深夜0時15分から(土曜の夜の12時15分です)

ドイツの街から

スタイルブックでは 10月25日(土)から3週連続で海外取材の特集を放送します。

紹介するのはドイツのフライブルク。ドイツ、イタリア、スイスの国境近くにある古い町です。テレビの番組でドイツ取材といえば、たいていミュンヘンやフランクフルトやベルリンなどの都市や、自動車などのブランドを撮影することが多いと思います。しかし スタイルブック はフライブルクを選びました。

それは何故か?

理由はいくつもありますが、その一つは、この街が環境先進国といわれるドイツの中でも「環境首都」と呼ばれていること。しかしエコロジー、エコロジーと声高に言うのでは無く、普段の生活が自然と環境を意識するものになっていることです。

日本で言えば、東京オリンピック以前の良い所を残しつつ、新しいシステムを取り入れている、という感じでしょうか。映像を見ていただければ良くわかっていただけると思います。

第一回の放送は10月25日(土)深夜0時15分から(土曜の夜の12時15分です)。遅い時間ですが、ぜひお楽しみに。

2008年10月9日木曜日

公式ページ 更新しました!

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